【2025年版】出題予想と解答例　2級電気工事施工管理技士　第二次検定(実地試験)

【 令和6年度以降の 2級電気工事施工管理試験問題の見直しについて 】

【問題1】経験記述の出題見直しについて　2級電気工事施工管理試験

令和6年度（2024）【問題1】経験記述の出題は、ここが変わった　2級電気工事施工管理試験

令和6年度（2024）の 2級【問題1】の経験記述では、次のような問題が出題されました。
これまでの経験記述問題は、自身が経験した電気工事の「工事概要」を記述する設問が必須となっていましたが、令和6年度（2024）からはその設問が廃止されました。

【問題1】経験記述の出題

次の問Ａ又は問Ｂのどちらかを選択して答えなさい。
ただし、解答は電気工事に附帯する工事を主体に記述しないこと。

（問Ａ）
あなたの電気工事の経験を踏まえ、「屋外の作業のある電気工事」において、工程管理上、あなたが留意すべき事項とその理由を2つあげなさい。
その上で、留意すべき事項ごとに、あなたがとるべき対策又は処置を具体的に記述しなさい。
ただし、対策又は処置の内容は重複しないこと。

（問Ｂ）
あなたの電気工事の経験を踏まえ、「土曜日、日曜日及び祝祭日のみ施工が可能な電気工事」において、工程管理上、あなたが留意すべき事項とその理由を2つあげなさい。
その上で、留意すべき事項ごとに、あなたがとるべき対策又は処置を具体的に記述しなさい。
ただし、対策又は処置の内容は重複しないこと。

【問題1】の出題は、ここが変わった

・出題テーマは、「工程管理」でした。工程管理上の「留意事項とその理由」「具体的な対策又は処置」を記述する問題でした。
・「工事概要」を記述する設問にかわり、与えられた施工条件に基づいた記述が求められました。
・与えられた施工条件は、「屋外の作業のある電気工事」または「土曜日・日曜日・祝祭日のみ施工が可能な電気工事」でした。
・いずれかの施工条件を選択し、2つの留意事項・理由と、それぞれの対策・処置を具体的に記述する内容でした。
・解答の重要な着眼点は、「施工条件から発生する典型的な工程管理上の問題点を的確に捉えられるか」、「その問題への具体的・実効性のある対策を重複せず挙げられるか」がポイントです。
・「屋外作業」の場合は、「天候による作業中断の可能性」「作業員の安全・作業効率低下」が主な課題となり、「施工時期の選定」「仮設設備による作業環境の整備」「作業日程の予備日確保」などが具体的対策として考えられます。
・「休日のみ施工」の場合は、「作業可能日数が限定されることによる工程遅延リスク」「周辺施設や住民への調整負担」が課題となり、「事前の工程調整と関係者への説明」「必要資機材・作業員の事前確保」「短期間集中施工計画の立案」などの対策を記述するとよいでしょう。
・経験した工事管理に即した記述を簡潔かつ論理的にまとめる力が問われる問題でした。

令和7年度（2025）【問題1】経験記述の出題予想　2級電気工事施工管理試験

令和7年度（2025）の【問題1】の経験記述では、次のような問題の出題が予想されます。

　〇安全管理　①危険性を予測した事項と理由、②その対策

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令和7年度（2025）の経験記述対策として、この 2級「経験記述の支援ツール」では、
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出題が予想される「施工条件」を、出る可能性が高い順に並べました

出題側（国交省・試験実施団体）の意図を考慮して、「現場で頻繁に発生し、管理能力や調整能力が問われ、記述の差がつきやすい」という観点から、
出題が予想される「施工条件」を、実務的な重要度、出る可能性が高い順に並べました。

【「施工条件」の重要度・出題可能性が高い順】

Ａランク（出題頻度・重要性ともに極めて高い）
1. 施設等が運用中でその制約を受ける電気工事
2. 関連工事と輻輳する電気工事
3. 全体停電、部分停電で施工する電気工事
4. 所定の区間を定めて夜間に行う電気工事
5. 近隣住民や関係者からのクレーム対応、地域住民との調整が必要な電気工事
6. 複数の発注者・テナントが関係する調整を要する電気工事
7. 狭小地・交通規制・立地条件など、施工環境の制約を受ける電気工事
8. 設計変更、不測の事態が発生した電気工事
9. 現場の事前調査が必要な電気工事

Ｂランク（出題頻度・重要性ともに高い）
10. 高所かつ狭小な範囲での近接活線作業となる電気工事
11. 既設図面・資料が不十分な既存建物内で行う改修電気工事
12. 屋外の作業のある電気工事
13. コスト縮減と施工の合理化が求められる電気工事
14. 外部施工業者・専門工事業者との協働が必要な電気工事
15. 資材の保管・仮置きが発生する電気工事
16. 土曜日、日曜日及び祝祭日のみ施工が可能な電気工事
17. 狭い空間で機器を据え付ける作業を行う電気工事

Ｃランク（比較的新傾向・重要性中程度）
18. 資機材の搬入時に荷揚げ作業が発生する電気工事
19. 地下の狭いピット内での危険を伴う作業が発生する電気工事
20. 気温・湿度が高く作業員のリスクが高くなる作業環境での電気工事
21. 柱上作業と地上作業が発生する電気工事
22. 材料や機器の納入遅延が予想される電気工事
23. 人手不足や技能者の不足や経験差が予測される電気工事
24. ICT技術を活用した施工の効率化が求められる電気工事

出題が予想される「施工条件」に沿った経験記述の解答例 48件を掲載

出題が予想される 24件の「施工条件」に沿った経験記述の解答例を作成しています。

経験記述の解答例は、次のテーマごとに、全48件 作成しています。
　〇安全管理　24件
　〇工程管理　24件

出題が予想される施工条件に沿った解答例を少しだけ紹介します

〔全体停電、部分停電で施工する電気工事〕
◇ 電気 安全管理　（感電災害）　負荷開閉器
(1) 危険性を予測した事項と理由
　本工事は、既設施設における負荷開閉器（LBS）の更新工事であり、施設全体を長時間停電することができなかったため、系統ごとの部分停電での施工を実施した。
　部分停電での作業となることで、隣接回路や他系統には通電が継続されている状態となり、盤内には充電部が混在する状況であった。
　このため、施工時に充電部へ接触する危険性があり、感電災害のリスクが高いと予測された。また、通電系統の誤認や復電タイミングの錯誤による災害発生の懸念もあった。
(2) その対策
①作業エリアごとの停電範囲と通電範囲を明確にし、停電系統に赤色タグ、通電系統に黄色タグを取り付けて、作業者に視覚的に区別できるようにした。
②LBS操作時には、必ず検電器にて無電圧を確認し、ブレーカには「作業中・投入禁止」の標識を掲示して誤操作を防止した。
③感電防止のため、操作者には絶縁用手袋および長靴を着用させ、補助員を配置して復電確認を徹底した。
④復電時には、無線により全員の退避状況を確認したうえで、責任者の合図により復電を行い、安全を確保した。

〔狭小地・交通規制・立地条件など、施工環境の制約を受ける電気工事〕
◇ 電気 工程管理　（天候不順）　埋設管路
(1) 工程管理上の問題と理由
　本工事は、CVT100sq×6系統をハンドホール（1200×1200）2基およびFEP100×6系統にて布設する埋設管路工事であった。
　施工場所は幅員4mの生活道路であり、近隣住民や通行車両の通行を確保しながら施工を行う必要があったため、車両片側交互通行と歩行者通路の確保を行いつつ、掘削・埋戻しを進める必要があった。
　また、工期は1月から3月の冬季であり、降雪や凍結による作業中断のリスクが高く、狭小な道路条件と天候不順が重なることで、工程遅延の可能性が高かった。
(2) その対策
①掘削延長約50mを2区間に分け、1区間ごとに交通誘導員の配置計画を明確にし、通行止め時間帯と工事実施時間を事前に近隣へ周知した。また、週間天気予報をもとに5日間連続で晴天が見込まれる期間を選定し、計画的に各区間の施工を実施した。これにより、交通規制と天候によるリスクを最小限に抑えることができた。
②掘削予定範囲については事前にマーキングを行い、降雪の前にブルーシートによる養生を徹底した。特に、狭小路のため施工機械の作業時間を短縮する必要があり、埋戻し土（保護砂）についても凍結を防ぐよう養生処置を行った。
③これらの施工環境への配慮と事前調整により、交通・天候・立地といった複合的制約がある中でも、工程通りに安全かつ確実に工事を完了することができた。

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【問題2】～【問題5】の出題の見直しについて　2級電気工事施工管理試験

令和6年度（2024）【問題2】～【問題5】二次検定の総評　2級電気工事施工管理試験

令和6年度（2024）の二次検定【問題2】～【問題5】では、次のような問題が出題されました。
例年通り施工管理技士として必要な、安全管理知識、電気設備の基礎知識、電気工学の基礎計算力、法規知識を幅広く問う内容でした。以下に設問ごとの総評と、解答の着眼点について述べます。

【問題2】【問題3】は、記述式です。

【問題2】 安全管理と電気設備機器に関する記述問題

・【問題2-1】は、「危険予知活動(KYK)」「安全施工サイクル」「感電災害の防止策」「安全パトロール」「墜落災害の防止策」「新規入場者教育」の語句が出題されました。
・6つの語句から2つを選び、それぞれについて2点具体的に記述する問題でした。

・語句の目的、実施方法、現場での具体的な効果や活用法を明確に記述することが重要です。
・「KYK」であれば「作業開始前に作業員間で危険箇所や手順を確認しリスク低減を図る活動」「チェックリストを活用した具体的危険要因の洗い出し」などが適切です。

・【問題2-2】は、単線結線図に示された機器の名称または略称を記入し、その機能を記述する問題でした。
・示された結線図は、過去10年以上大きく変わらない典型的な高圧受電設備の構成です。
・解答のポイントは、正確な機器名称・略称の記憶と、機能説明を簡潔かつ正確に行うことです。
・「PAS（高圧気中開閉器）」の場合は、「高圧電路の開閉を行い、短絡事故時には内部ヒューズが溶断して系統を遮断する機器」であると明記するとよいでしょう。

【問題3】 電気工事に関する技術用語の記述問題

・電気工事に関する技術用語から3つを選び、それぞれについて技術的な内容を2点記述する問題でした。
・提示された用語には、「揚水式発電」「架空送電線のたるみ」「力率改善」「漏電遮断器」「高周波同軸ケーブル」「ATS（自動列車停止装置）」などがありました。
・解答のポイントは、用語の定義・目的・特徴・施工上の留意点・適用範囲等を具体的に2点挙げることです。
・「力率改善」であれば、「負荷の無効電力を抑えることで送電効率を高めること」「コンデンサ設置により力率を向上させる」といった記述が適切です。
・選択する用語は自分が最も知識が深いものを選び、「施工管理上の留意点」「効果・影響」を絡めると高得点が期待できるでしょう。

【問題4】【問題5】は、四肢択一式です。

【問題4】 計算問題 2問

・【問題4-1】は、「直流回路網における起電力Eの値を求める計算問題」でした。
・基礎的な直流回路のキルヒホッフの法則やオームの法則を活用する内容でした。

・【問題4-2】は、「配電線路の変圧器一次電流の値を求める計算問題」でした。
・変圧比を活用した一次電流の計算問題です。

・計算問題の解答のポイントは、与えられた数値・条件を正確に読み取り、公式を適用し、単位・桁・選択肢の整合性を確認することです。
・計算式の正確な理解とミスを防ぐ計算力が得点の鍵になります。
・1級の計算問題では、当方の予想例題から、そのままそっくり出題されました。感動しました。

【問題5】 関係法令の理解を問う択一問題

・例年通り「建設業法」「労働安全衛生法」「電気工事士法」の3法令からの出題でした。
・「主任技術者・監理技術者の職務内容」に関する問題では、「施工計画・工程管理・品質管理・技術上の指導監督」が正しく理解できているかが問われました。
・「労働者の労働災害防止に関する義務」の問題では、「事業者の措置に協力する義務」を正確に理解しているかが鍵です。
・「第一種電気工事士の講習受講義務」に関する問題では、「5年以内」「事業用電気工作物の保安に関する講習」のキーワードが問われました。
・法令問題の解答は、条文趣旨・重要語句の正確な理解と記憶が、重要なポイントになります。

【まとめ】

・設問ごとの「用語・機器・計算式・法令条文」の基礎知識を正確な記憶が求められます。
・現場での活用イメージや具体策まで意識できたかどうかが合否を左右するといえます。
・今後も過去問を軸とした学習と併せて、「現場との関連性」を意識した理解を深めることが重要です。

二次検定の【問題2】～【問題6】 令和7年度（2025）対策は、コレ！

令和6年度（2024）の出題は、過去問をしっかりと学習していれば対応可能な問題ばかりでした。
令和7年度（2025）対策には、このページの「これだけ項目集」、二次検定の出題傾向分析表と重点項目集が有効であることを確信しました。

出題傾向分析表の掲載　平成17年～令和6年（20年分）

・20年分の過去問を分析して、出題頻度の高い問題を抽出しています。
・どのような問題が、どれくらいの頻度の出題か、一目瞭然です。
・本年度の出題を予想しています。

優先順位がハッキリわかる「重点項目集」の掲載

・重点項目集は毎年更新し、昨年の出題の解答もわかる最新版です。
・出題年度や出題回数は、色を変えて記入しています。
・項目の重要度、覚える優先順位が、ハッキリわかります。
・たくさんの色が付いている、よく出る問題からやればいいのです。

スマホで使える。いつでも何処でも効率的に勉強できる。

・Wordアプリをインストールすれば、スマホで使えます。
・OneDrive、Googleドライブを利用して、スマホで使えます。
・通勤中や業務の合間に、効率的な勉強ができます。
・Wordを編集して、オリジナルの重要項目集、問題集が作成できます。

◆ 実地試験のこれだけ項目集　　2,500 円（税込）

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