土木施工管理技士の資格は、 主に公共工事の、河川の改修工事や、築堤、護岸工事、橋梁工事、道路改良工事や舗装工事など 様々な土木一式工事を施工するにあたり、工事現場の現場代理人や主任技術者を担当するために必要な資格となります。 土木施工管理技士は国家資格のひとつになり、区分は一級・2級の2種類があります。 土木施工管理技士とは、 河川・港湾・道路・鉄道・下水水道工事などの管理をおこないます。
この記事では、土木施工管理技士とはどのような資格なのか、土木施工管理技士試験の内容・日程・難易度・合格率・勉強法について解説します。
土木施工管理技士とは
一級土木施工管理技士は、工事現場において主任技術者、または監理技術者として施工計画を作成して、工程管理や安全管理をおこない、最高責任者として現場の全てを取り仕切ります。二級土木施工管理技士の仕事内容は、土木・薬液注入・銅構造物塗装のうちどれかひとつを受検して実地試験に合格すれば、河川・道路などの土木工事において作業工程ごとの主任技術者として、工程管理や安全管理をおこないます。
土木施工管理技士の資格は一級、二級と分かれていて、資格試験に合格するためには、学科試験と、 実技試験に合格する必要があります。 2級土木施工管理技士の資格は、専門課程を学べる工業系の大学であれば、卒業後、1年以上の実務経験で受験することができます。 ただ、指定学科ではない高校卒の場合は8年以上の実務経験が必要となります。 1級土木施工管理技士の場合も、同様に受験資格は細かく決まっています。
土木施工管理技士の資格を取得するメリット
監理技術者・主任技術者になれる
建設工事の現場では、監理技術者または主任技術者を置くことが義務づけられています。
土木施工管理技士1級を取得していると、監理技術者・主任技術者になれます。2級を取得している場合は主任技術者になれます。
専任の技術者になれる
土木施工管理技士の資格を取得していると、専任の技術者になれます。
建設業の企業が営業許可を受けるためには、専任の技術者を配置する必要があります。特定建設業の専任の技術者として認められるのは、1級施工管理技士です。一般建設業では、1級または2級施工管理技士が専任の技術者として認められます。
年収アップが期待できる
土木施工管理技士の資格を取得していると、資格手当が支給される場合があります。支給される資格手当の目安は、2級で10,000~30,000円、1級で20,000~70,000円です。資格手当は毎月支給されるため、大幅な年収アップが期待できます。
転職で有利になる
土木施工管理技士の資格を取得しておけば、転職時に有利になります。
土木施工管理技士の資格取得者は、経営事項審査の加点対象です。企業に土木施工管理技士の資格取得者がいれば、1級で5点、2級で2点が加算されます。
経営事項審査とは、公共工事の入札の際に行われる企業の審査です。公共工事を受注するには、経営事項審査をクリアする必要があります。
このように、土木施工管理技士の資格取得者を雇用することは、企業側から見てもメリットが大きいです。つまり、資格を取得しておけば、転職時に有利になります。
土木施工管理技術検定
土木施工管理技術検定は、一般財団法人全国建設研修センターが実施しています。
受験資格
土木施工管理技術検定を受験するには、学歴や取得している資格ごとの実務経験が必要です。
日程
土木施工管理技術検定は、年に2回実施されています。
- 1級 第一次検定:7月
- 1級 第二次検定:10月
- 2級 第一次検定(前期):6月
- 2級 第一次検定・第二次検定、第一次検定(後期)、第二次検定:10月
試験地
1級:札幌、釧路、青森、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、岡山、広島、高松、福岡、那覇
2級 第一次検定(前期):札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇
2級 第一次検定・第二次検定、第一次検定(後期)、第二次検定:札幌、釧路、青森、仙台、秋田、東京、新潟、富山、静岡、名古屋、大阪、松江、岡山、広島、高松、高知、福岡、鹿児島、那覇
受験料
- 1級 第一次検定:10,500円
- 1級 第二次検定:10,500円
- 2級 第一次検定・第二次検定:10,500円
- 2級 第一次検定:5,250円
- 2級 第二次検定:5,250円
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1級土木施工管理技士試験の勉強法
1級土木施工管理技士試験には、学科試験と実地試験の2つがあります。
実地試験は、学科試験に合格した方や学科試験免除者しか受けることができません。
2019年度(令和元年)1級土木施工管理技士試験の過去問では、以下の構成で出題されました。
〇経験記述 … 出題数:1問 必要解答数:1問
・施工経験記述(品質管理)
〇選択問題 2~6 … 出題数:5問 必要解答数:3問
・土工(軟弱地盤上の盛土施工の留意点)
・コンクリート(コンクリート構造物の施工)
・品質管理(盛土の品質規定方式及び工法規定方式による締固め管理)
・安全管理(車両系建設機械による労働者の災害防止)
・建設副産物(特定建設資材廃棄物の再資源化等の促進)
〇選択問題 7~11 … 出題数:5問 必要解答数:3問
・土工(切土・盛土の法面保護工)
・コンクリート(コンクリートを打ち重ねる場合の施工上の留意点)
・品質管理(コンクリート構造物施工時における劣化防止対策)
・安全管理(移動式クレーンで安全管理上必要な労働災害防止対策)
・施工計画(公共土木工事の施工計画書に記載すべき内容)
1級土木施工管理技士学科実地試験問題2~11は選択問題ですので、従事している仕事に関する知識を中心に過去問を解くようにしましょう。
合格率・難易度
第一次検定(学科試験)の合格率
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2021年7月 | 37,726 | 22,851 | 60.6% |
第一次検定(学科試験)
第一次検定(学科試験)には、選択問題の問題Aと必須問題の問題Bがあります。
問題Aの出題範囲は、土工・コンクリート工・基礎工の土木一般科目から、河川・海岸・ダム・トンネル・地下構造物といった専門土木科目、労働基準法・道路法・港則法といった法規科目です。
第二次検定(実地試験)
実地試験の問題は、問題1の「経験記述」と問題2~11までの「選択問題」があり、「選択問題」は更に2つに分かれ、それぞれ3問ずつ選択します。
選択問題の違いについては、選択問題2~6は穴埋め問題で、選択問題7~11は記述問題です。
2019年度(令和元年)1級土木施工管理技士試験の過去問では、以下の構成で出題されました。
〇経験記述 … 出題数:1問 必要解答数:1問
・施工経験記述(品質管理)
〇選択問題 2~6 … 出題数:5問 必要解答数:3問
・土工(軟弱地盤上の盛土施工の留意点)
・コンクリート(コンクリート構造物の施工)
・品質管理(盛土の品質規定方式及び工法規定方式による締固め管理)
・安全管理(車両系建設機械による労働者の災害防止)
・建設副産物(特定建設資材廃棄物の再資源化等の促進)
〇選択問題 7~11 … 出題数:5問 必要解答数:3問
・土工(切土・盛土の法面保護工)
・コンクリート(コンクリートを打ち重ねる場合の施工上の留意点)
・品質管理(コンクリート構造物施工時における劣化防止対策)
・安全管理(移動式クレーンで安全管理上必要な労働災害防止対策)
・施工計画(公共土木工事の施工計画書に記載すべき内容)
1級土木施工管理技士学科実地試験問題2~11は選択問題ですので、従事している仕事に関する知識を中心に過去問を解くようにしましょう。
実地試験の試験対策については、下記の記事でも詳しく解説しています。
施工経験記述対策
1級土木施工管理技士、実地試験の問題1は、実体験をもとにした記述問題のため過去問の解答例をそのまま使うことはできません。
出題されるテーマは「品質管理」「安全管理」「工程管理」の3つですので、どの問題がでても答えられるよう3つの解答例を事前に準備しておく必要があります。
経験記述問題については、下記の記事でも詳しく解説しています。
2級土木施工管理技士試験の勉強法
2級土木施工管理技士試験には、学科試験と実地試験の2つがあります。
実地試験は、学科試験に合格した方や学科試験免除者しか受けることができません。
合格率・難易度
第一次検定(学科試験)の合格率
年度 | 種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2021年10月 | 土木 | 29,636 | 21,513 | 72.6% |
鋼構造物塗装 | 426 | 281 | 66.0% | |
薬液注入 | 98 | 82 | 83.7% | |
計 | 30,160 | 21,876 | 72.5% |
第二次検定(実地試験)の合格率
年度 | 種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2021年10月 | 土木 | 28,688 | 11,713 | 40.8% |
鋼構造物塗装 | 310 | 99 | 31.9% | |
薬液注入 | 114 | 26 | 22.8% | |
計 | 29,112 | 11,838 | 40.7% |
参考資料:令和3年度 2級土木施工管理技術検定「第一次検定(後期)」及び「第二次検定」合格者の発表 国土交通省
第一次検定(学科試験)
第一次検定は、試験問題61問の四肢一択問題ですが、問題を選択できる方式で、合計40問の解答が求められます。第一次検定は4つ部分に分けられ、最初の11問は、土木に関しての工法や試験法などを問う問題で、9問を選択します。次の20問は、土木やコンクリート・河川などの施工管理法の知識や能力を問う問題で、6問の選択です。次の11問は法規の問題で6問選択できます。最後の19問は、全問必須問題で、土木施工管理・工程表・信頼性・建設機械法規など幅広い問題です。
一次試験の勉強法は、過去の問題が繰り返し出されることから、10年分の過去の問題集や参考書をもとに繰り返し勉強することが一番です。ただし繰り返しといっても、図面が変えられたり、選択文章が替えられたりするため、過去問での勉強方法としては、解答例の理由とともに、関連事項を参考書等で広く勉強することがポイントです。そうすれば、過去問が少々変化して出題されても、対応が可能です。また、二次は記述式のため、正しい言葉や正確な漢字が思い出せないことがないように、ノートに記述して覚えておけば、試験対策も兼ねた勉強になります。
第二次検定(実地試験)
第二次検定は、9問題が出て必須問題が5問、残り4問のうち2問が選択式です。問題1は、経験した工事で品質管理か安全管理での留意点と課題に対する検討項目とその理由、対応処置とその評価を記述する経験論文問題です。経験論文の対策は、毎日現場で行う安全・品質の留意点や問題点などの課題を毎日見つけて改善や対策を考え、実際に行動したことを記録し、経験論文の題材とする訓練を行うことです。
第二次検定の問題2から5までの必須問題は、盛土やコンクリートの施工法・留意事項・工法などを問う問題が毎年出されます。問題6~9の選択問題は、工程管理・安全管理・品質管理・環境留意事項・法規などの問題です。例えば安全管理では、土木施工に関する安全留意事項も出されますが、クレーンの操作上の安全管理について出題されるとか、工程管理問題では工程管理図について出題されるなど、出題範囲は基礎的な部分も含め広く出されます。ただし、過去問の繰り返しがあるため、過去の問題集や参考書をもとに勉強することが効果的です。
実地試験の試験対策については、下記の記事でも詳しく解説しています。
施工経験記述対策
2級土木施工管理技士、実地試験の問題1は、実体験をもとにした記述問題のため過去問の解答例をそのまま使うことはできません。
出題されるテーマは「品質管理」「安全管理」「工程管理」「環境保全」「建設副産物」です。どの問題が出題されても答えられるよう解答例を事前に準備しておく必要があります。
経験記述問題については、下記の記事でも詳しく解説しています。
土木施工管理技士 実地試験の出題予想から、重点問題を絞り込み準備する勉強法
「実地試験で出る問題の予想と勉強法を教えて」土木施工管理技士
次のような、ご質問がたくさん寄せられます。
・土木施工管理技士の実地試験を今年受けます。
・実地試験に合格するためには、日ごろからどのようなことに注意して勉強していけばよいのでしょうか。
・実地試験は学科試験と全く違うので、どのようなことに気を付けていくべきなのか、全くわかりません。
・実地試験で出る問題の予想は出来るのでしょうか。
・試験合格のための色んなポイントを教えてもらえると、ありがたいです。
しっかりと実地試験の出題を予想して、効率的な勉強で合格ができる秘策を紹介
土木施工管理技士の試験受験者の方々から多くの質問をいただいております。
試験対策を支援するため、この記事ではそれらのご質問にお答えいたします。
・土木施工管理技士は、主任技術者として施工計画書の作成、工程管理、安全管理などの職務を行います。
・土木工事の全般的な技術管理を行うための資格ですから、現場仕事では必要な資格となります。
・そのため、ある程度の現場経験をした後に、試験を受ける方が大半です。
・土木施工管理技士は、独学での受験者が大半を占めますが、そう簡単な試験ではありません。
・中でも実地試験は、記述方式のため難しい試験です。
・そのため、しっかりと出題を予想して、必要な項目を頭に叩き込まないと合格することはできません。
・土木施工管理技士を受験する年代は、現場業務に忙しい年代の方が多いです。
・朝早くから夜遅くまで現場に追われているので、なかなか勉強の時間を作ることができないと思います。
それでは次の項で、日常業務にお忙しい方でも、効率よく土木施工管理技士の勉強をして、合格ができる秘策をご紹介します。
実地試験の出題予想から、特化すべき重点問題を絞り込み準備すること
それでは、ご質問の中でも特に多かった土木施工管理技士「実地試験の出題予想と勉強法」についてご紹介します。
2級土木施工管理技士の実地試験は、過去問の分析による出題予想から、効率的に勉強するための、特化すべき重点問題を絞り込む準備がとても重要になります。
・まず、過去問から出題を分析した「実地試験の出題傾向一覧」を作成します。
・これを見れば、土木施工管理技士 実地試験の出題が予想できます。
・どのような問題が、どれくらいの頻度で出題されるのか、一目瞭然です。
・続いて出題傾向の一覧から、毎年出題される問題は、隔年・数年間隔で出題される問題は、頻度の多い出題は、近年人気の問題は、などを考慮し、特化すべき重点問題を掲載しています。
・重点問題集の「これだけ項目集」は、出題回数別に色分けした解答例です。
・これだけ項目集では、出題年度・出題回数は、色を変えて記入しています。
・項目の重要度、覚える優先順位などが、ハッキリわかります。
・「これだけ項目集」を見れば、特化すべき本年度の重点問題が絞り込めます。
・出題傾向の分析と「これだけ項目集」を使用すれば、絞り込んだ重点項目を重要度、優先順位が高いものから覚えるだけです。
・これが効率的に合格点が獲れる、土木施工管理技士 実地試験の勉強法です。
土木施工管理技士に効率よく合格するには、実地試験の「出題予想とこれだけ項目集」を使うことをオススメします。
実施試験の出題予想に基づいた重要項目を、通勤中や業務の合間に勉強していくこと
・土木施工管理技士の実施試験に合格するためには、出題予想に基づいた重要項目を毎日コツコツ勉強していくことがとても大事です。
・Wordデータ「のこれだけ項目集」を並べ替え、編集して、オリジナルの項目集を作成してください。
・それを数枚づつ用紙に印刷して、通勤中や業務の合間に使用すれば、効率的な実施試験の勉強ができます。
短期間で、毎日短時間の勉強で土木施工管理技士に合格するためには、いかに集中して勉強できるかにかかっています。
そんな集中力のつけ方を紹介しましょう。
・終了時間などを設定することで、集中力を高める
・呼吸を整えることで、集中力を高める
・集中する言葉を使うことで、集中力を高める
・体の中の筋肉を弛緩させることで、集中力を高める
・暗示やイメージでリラックス状態にして、集中力を高める
・瞑想の姿勢になり、心身の調整を行なうことで、集中力を高める
・ある一点に視点を置き、そこを凝視することで、集中力を高める
試験対策ツール、実地試験の「出題予想とこれだけ項目集」が、業務でお忙しい方々の土木施工管理技士の受験を支援します。
土木施工管理技士試験の
「経験記述の支援ツール」「実地試験 これだけ項目集」
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